【シングル】シングルレートS5・第12回キツネの社mf使用構築2(使用者:ミカソ) メガゲンガー入り受けループ

シングルレートシーズン5、第12回キツネの社mfにてリア友で生主でもあるミカソが使用。



◼︎シングルレート シーズン5(終期)
62勝15敗 勝率80.5% 1ページ目
レート2153 当時3位

◼︎第12回キツネの社mf
256人スイスドロー
6勝2敗1引き分け 予選24位通過
決勝トナメ3回戦落ち ベスト8










【構築経緯】
XYにおける受けループを作りたいというところからスタート。

しかしメガシンカ等のプールの増加により、ラッキームドー+物理受けのような所謂「純正受けループ」の形ではもう対応し切れない為、4枠必要選出に出来るだけならないよう個々の対応範囲を限りなく広げなければならなくなった。

なので、1匹が役割を特化させるのでなく、出来るだけ役割を分散させる形を取り且つ誤魔化し要素を数多く入れる事にした。

誤魔化しとはどういうことか。
ここでは、本来ならば無理な相手に対して技・持ち物で無理やり誤魔化せるようになるということ、とする。

例えば電磁波という技は、化身ボルトロス+ガルーラという並びを使っている時に普通なら上からバシャーモに一貫を取られて負けだが、ボルトロスバシャーモに麻痺さえ入れてしまえば後ろのガルーラでバシャーモを処理出来る。
これを誤魔化しと表現し、状態異常を出来るだけ入れて処理が難しい相手にも連携で対応出来るように意識。

シングル3強のガブリアス・ガルーラ・ゲンガーに対して構築単位で弱くないポケモンを多く入れる事も心掛けた。





【個別詳細】

ポリゴン2@輝石
※特性:ダウンロード
191-100-114-125-159-72
やつあたり/冷凍ビーム/電磁波/自己再生

グライオン@毒玉
177-116-165-x-122-121
地震/岩石封じ/身代わり/守る

クレセリア@ゴツメ
227-90-189-x-150-106
思念の頭突き/スキルスワップ/電磁波/月の光

ヒードラン@オボン
197-x-126-150-165-107
火炎放射/大地の力/毒々/身代わり

ブリガロン@残飯
195-129-190-x-95-84
アームハンマー/ウッドハンマー/宿り木の種/ニードルガード

・ゲンガー@ナイト
157-x-103-205-116-192
祟り目/ヘドロ爆弾/鬼火/道連れ





【個別解説】

◼︎ポリゴン2
主な役割対象:特殊全般
誤魔化し技:電磁波

XY受けループの新たなる受け駒である生意気HDダウンロードポリゴン2

受けループを組むにあたって、やはり汎用特殊受けを考えるなら指数受けのラッキー、ハピナスが浮かぶであろう。
だが2匹とも大きく隙を見せるポケモンでありながら、役割対象がはっきりとしすぎている+対応範囲が狭すぎる上にXYシングル環境のトップメタであるガブリアスにとても弱い。

そこで、同じタイプを持ち耐久指数も高いポリゴン2に注目。
ガブリアスに弱くない特殊受けでありながら、電磁再生が出来る数値の高い駒である。
主にゲッコウガサザンドラ等の受けにくい特殊打点に投げる。

しかし、ポリゴン2だと特殊受けなのに相手のライコウウルガモスがとても重くなってしまう。
ライコウはともかく、ウルガモスも受けループを組むにあたって数が少ないとは言え切れない存在なので対策を考えた。

試行錯誤の結果、特性をダウンロードにし、やつあたりを持たせることでこれらの課題をクリア。選出の幅がかなり広がった。
やつあたりは、単に殴れるだけでなく相手の素眠りまでの遂行速度を早める為の技としても有用。出てくるロトムにも入る。
ダウンロードを見せることで、相手の型判別の錯誤を誘導することが出来た為に電磁波が非常に通りやすかった。
ダウンロードを見てシャドーボール警戒か、初手挑発から入ってくるゲンガーはまずいなかった。

最強の誤魔化し技である電磁波が、冷凍ビームの存在から通りやすいポケモンである。

と長く書いたが構築の1番最後に入った穴埋めの駒であり、後述するポケモンたちでは対応し辛い駒がいる時に出す事が多い。


配分意図
A:
・+1やつあたり→H振りニンフィアが確定2程度の火力

B:200ガブリアス逆鱗2耐え

D:
・眼鏡ニンフィアハイパーボイス2耐えを191-148で実現できるが、受けループの基本理論であるBDラッキー理論で余裕を持って余り全てD振り
・ここまで降ると、203メガゲンガーの気合玉を2発確定で耐える
・受けループにおいて軽視出来ないウルガモスの205+1文字を約9割で2耐え




◼︎グライオン
主な役割対象:ファイアローギルガルドヒードラン、状態異常が入った全てのポケモン
誤魔化し技:他の状態異常と合わせての身代わり守る

受けループにおいて、XYから強化されたはたき落とすという技の一貫性は無視出来ない。そして受け回し構築に生まれる毒の一貫性を消せるということから採用。
状態以上+身代わり守るによる勝ち筋を作り出せる。TODも出来る。
ファイアローギルガルドを後出しから見れて上記の条件を達成出来るのはグライオン以外いないはず。

岩石封じなのは、ファイアローを重く見ている。毒やギロチン型も多いからか、挑発から入ってくるファイアローばかりだった。

多くのガブリアスに初手封じで身代わり守るに持ちこめて有利を取れ、最悪でも流せるので不利を取らない。
封じ(+封じ)地震で勝てるため、vsメガゲンガー性能もある。

Sに振りたかったが、アロー意識のB振り以外残りを全てDに回した。
ヒードランギルガルド等の投げる相手を考えると必然的にD振りになる。
メガゲンガーの祟り目・メガライボルト程度のめざ氷を耐える。
ニンフィアに対しても強くなれる。

状態以上+みがまもの強さ。ゲンガーをフィニッシャーにし辛い場合、グライオンがフィニッシャーになることが多い。
環境に多い、ランドルカリオアローに強い。TODの勝ち筋を作れる。ゴツメやチョッキスイクンなら、後述するD振り毒ドラン+D振りグライオンで強引に突破することが可能になる。

余談であるが、グライオンの技配置は守るが左上になること以外あり得ない。TODをする際に、ボタンを押すのか時間切れで技を選ぶのかでは約1秒も変わってくるからである。
グライオンTODを仕掛ける場合、技エフェクト・相手の状態異常のモーションなどで合計何秒かかるかを対戦中に把握しながら、残り時間から時間切れを逆算する。




◼︎クレセリア
主な役割対象:格闘全般、物理全般
誤魔化し技:電磁波、スキルスワップ

物理受けの中でも最上級の耐久指数を持ち、バシャーモルカリオリザードンのような特殊高打点も合わせ持つ駒に対して型を気にせず誤魔化し技を打てるクレセリア

このクレセリア、通常の型とは少し変わった型であり、例えば受けループが辛い

ガルーラ、バシャーモルカリオローブシンマリルリニンフィア

辺りを見て2枠を割いていては4枠必要選出になってしまう。そこでクレセリアにその役割を全て担わせることで、対応範囲の増加+他の駒への負担軽減を図った。

スキルスワップクレセリアマリルリに後出しした場合、サイコキネシスだと結局太鼓マリルリに打ち負けてしまうことがある。
だが思念の頭突きを持たせることで、特性ちからもちになっているクレセリアマリルリに打ち勝てるようになる。AとCがほとんど同じであり、出した時の基本行動が電磁波とスキルスワップと月の光なので特に弊害はなかった。
電磁波と合わせて麻痺るみも狙える。

そしてスキルスワップは誤魔化し性能が高い技であり、特にクレセリアに出てくるニンフィアサーナイトに刺さるのがとてもでかい。
眼鏡ニンフィアには電磁波を入れて勝ち、瞑想ニンフィアにもスキルスワップ電磁波から裏で対処or思念で打ち合いに行く。
ガルーラに対してもほとんどの型を受ける事が出来る。
選出段階の相手目線でガブリアスに強く見える。



◼︎ヒードラン
主な役割対象:鋼全般、ゴースト全般
誤魔化し技:毒々

xyの受けループにおいて純粋な受け回しは成立し得ないと考えるので、誤魔化し技である毒・電磁波・鬼火を全て撒かないといけない。

こちらの毒を撒く駒が相手の高耐久(ポリ2・クレセなど)から毒を被弾する駒であると、こっちの役割が発揮し辛くなってしまう。
さらに、これらのポケモンから電磁波を貰いにくくするため、身代わりを上から貼れるSを合わせ持つ+炎タイプという毒が通りやすいタイプであるヒードランは最も理論上受けループに適った駒なのではないかと思い採用。

受けループに適した駒であると言ったが、ヒードランは回復技がない。
サイクル戦の消耗において回復技がない事を考えると、過労死を避けるためのオボン。vsパルシェンに対しても強くなれる

受ける技が特殊が多いためD振り。
気合い玉の施行回数を増やせるため、外し勝ちできる場面が多い。
特殊に対して、1回は突っ張って毒や削りができる。ドランミラーで比較的強い。
アロー、メガゲンガー、ドラン、電気に打てる大地の力。
毒と合わせて動かせて電磁波を透かせる身代わり。
選出率が2番目に高い。



◼︎ブリガロン
主な役割対象:バンギラスを始めとした岩、キノガッサを始めとした草、ギャラドス
誤魔化し技:宿り木の種とニードルガード

宿り木ブリガ+毒ドランでサイクル戦時に有利を取れる。
PTで全体的に一貫している悪を切れる耐性を持つ

ウドハンでスイクン2発なので種爆弾はありえない。
素眠りニンフィアに対してもウドハンで2発。
ガルーラに弱くないポケモンであり、特性によりシャドボ気合い玉ヘドロ爆弾がきかないため、鬼火祟り目がないゲンガーを完封できる。
ガブリアスにも弱くない。
バンギガッサギャラや、ガッサスイクンの並びに強くなれるポケモンで受け回しに参加できる駒は他にいないはず。
選出回数こそ高くないが、出した時は仕事をしてくれる。



◼︎ゲンガー
役割対象:ファイアローバシャーモバンギラス以外のほぼ全てのポケモン
誤魔化し技:道連れ・鬼火

ここまで散々誤魔化しについて語ってきたが、最強の誤魔化し性能を持つメガ進化であるこいつを入れない手立ては無いであろう。
影踏み道連れによる1:1能力の高さ、他の駒が撒く状態異常による祟り目の抜き性能を持つ。

受け回しをする上で無理なポケモンを全てこいつで見てもらう。
相手の選出に穴をあけて2枠で詰ませるか、2枠で削って最後でゲンガーで抜く形が1番の勝ちパターン。

配分は、まずメガ進化前にガブリアスを抜いていないと話にならないのでガブリアス抜き、200逆鱗耐え残り全てC。
速攻打点であるヘドロ爆弾。フェアリーにも打点が持てる。
スイクン対面はミラコ警戒で鬼火から入る。何度こいつをスイクンに後出ししたか分からない。
選出率は圧倒的に高い。




【総括】
ガブリアスやガルーラに強く見える駒で固める+ゲンガーに弱くない駒で固める事を強く意識した。
そして受けループであるが、ゲンガーにキャッチされて終わりなPTにならないように心掛けた。

どれだけ4枠選出を避けても、ポケモンはかなりの数がいて絶対に6匹中3枠で対応できる事は無い。
なので、相手目線から見て出したくなるポケモンを絞って選出軸を決めて行く。
勝てないポケモンや並びには勝てないし、勝てなくてもいい。

これはこの構築だけに言えることではないが、7〜8割勝てれば強いとされる世界なのだから、無理な相手はその2〜3割だったと諦めてそれ以外に勝てればいいので、構築を組む時はその2〜3割の相手をどうするかよりも7〜8割を安定させる方が総合的な勝率が上がるに決まっている。

長い期間をかけて煮詰めたPTで、ORRS発売前のXY環境で受けループを組むならこれ以上の形はもう作れる気がしない。




ミカソ「進化の輝石=ラッキー ゴツゴツメット=ムドーなので、このPTは純正ラキグライムドー構築であると主張する。」

最後に、このPTの構築名は
「びゅーてぃふるーぷ」です。
生主のミカソさんが枠をよく取っているので、遊びに行ってあげて下さい→@mikaso777